いつもとかわらない日々 


いつもと変わらない日々があるのは、なんとすごいことなのだろう。
その日々は、実は当たり前ではないと気づく時がある。

幼児の頃

畑の中にある農家の家を借りて住んでいた。
4畳半は6畳のそして、台所がついていた。土間をお風呂場に変えてそこに住まわせてもらっていた。家賃はとても安かったように思う。Nさんという大家さんが月に1度家賃を集めに来られたことを思い出す。近くには里山と雑木林があって、家の裏にはすすきの小山があった。あとで、そこは古墳だったと聞いた。週1回来てくれる友達とそこですすきの皮をむいて、中身をだしてそれを使ってままごとをしたり、戦いごっこをしたりした。昼間にそこで遊ぶことは問題なかったのだが、夜はとても怖かった。
それには、理由があった。ある夜、とても怖い夢をみたからだ。
その夢はこうだ。宇宙人のような人たち家の方に攻めてくるような夢だった。怖いと思った自分はなんとか家に逃げこんだところで目が覚めた。それ以来そこに一人で行くことはとても恐ろしいことのように感じられて、しばらくは近づくことをしなくなった。

母と父に相談したが、あまり取り合ってもらえなかったように感じた。
昼間、勇気を出して、すすきの山に行ってみたら誰も居なかったので、ほっと胸をなでおろした。

それからは、また、いつもとかわらない日々が過ぎていった。





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